【コラム】映画『雪国列車』…グローバルプロジェクトと個人的な想像力=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.08.08 14:26
ポン・ジュノ監督の新しい映画『雪国列車』の興行が順調だ。すでに400万人以上が観覧しており、観客数は国内損益分岐点といわれる600万人を超える可能性が高い。先立って『グエムル-漢江の怪物-』(2006)で1000万人を超える観客も集めた監督だ。これぐらいの興行は当然だということもできる。だが昨日の大ヒット監督が今日は落ちぶれ監督になったりするのが映画の世界だ。その上この映画のようにいわゆる「グローバルプロジェクト」の興行成功が珍しかったという点で、さらに目につく結果だ。
「グローバルプロジェクト」という言葉は、数年前から映画界に出回っていた。背景には、自ら切迫した事情があった。2000年代に入り韓国映画の制作費は急激に上昇した。大規模な見どころを前面に出したハリウッド映画と競争するには、ある程度は耐えなければならない。それで企画段階から韓国内だけでなく海外でも合作映画をつくって領域を広げようという話が出てきた。実際に外国制作スタッフ・出演陣や資本と一緒に行う色々な試みが広がった。だが海外はさておき、国内興行で満足な成果を出したケースは挙げにくい。理由はそれぞれ少しずつ違っているが、それとともに「グローバルプロジェクト」の危険性も広く知られた。
実際、映画という商品は、米国映画を除けば自国以外の市場で持続的に流通して影響力を発揮する事例はそう多くない。共同作業も容易なことではない。言語も制作方式も違う。例えば韓国では一日10時間を超える連続撮影もよくあることだが、米国などでは到底不可能なことだ。『雪国列車』もこのような条件でつくられた。制作費はすべて韓国から投資したにせよ、外国俳優が韓国俳優らと共に主な配役を引き受けた。チェコで進行された撮影にはハリウッドスタッフが一緒になった。また原作はフランス漫画だ。