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【社説】デトロイトの財政破綻、対岸の火事ではない=韓国

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.07.21 13:05
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米自動車産業の中心地デトロイト市が19日に破産した。185億ドルという莫大な借金に押し倒されたのだ。デトロイトはかつて強大な米国自動車産業の象徴だった。ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、クライスラーの3大自動車メーカーの本社が集まっている。だが、これらの会社は退職者の年金と医療保険まで会社側に押し付ける強硬な労組と、日本のライバル企業の輸入車に押され衰退の道をたどった。競争力を失ったビッグスリーは賃金が安い海外に生産基地を移し大量解雇を断行した。それとともに地域経済は疲弊し、税収も急減した。治安不安、失業増加まで加わり、1950年代に180万人だった人口は70万人に減った。この問題で腰ひもをきつく締めるべきだった市政府は放漫な財政構造を直せず結局没落を自ら招いた。

米国で地方自治体の破産は今更のことではない。大恐慌時の1934年に地方自治体の破産を規定した「連邦破産法第9条」が制定されてから500余りの地方自治体がつぶれては再建した。2008年の金融危機後にはアラバマ州ジェファーソン郡など14の自治体が相次いで破産した。

 
日本でも同じだ。鉱山都市で名高かった北海道の小都市夕張市は観光業を振興させようとしたが数百億円の借金を抱え2006年に破産した。その上民選市長が赤字を隠そうと粉飾会計まで行い大きな波紋を起こした。

肝に銘じるべきことは地方自治体の倒産が韓国でも目の前の現実として可視化しているという点だ。財政自立度の面で韓国の地方自治体は虚弱なことこの上ない。地方自治体の平均財政自立度は今年51.1%。来年には50%を下回ることになる。地方税収入だけでは人件費さえまかなえない地方自治体も244カ所のうち半分を超える123カ所に達する。

さらに大きな問題はこのような危機の中でもばらまき・誇示性事業が一気に進められているということだ。今回中央政府の財政支援保証書類のねつ造で問題になった光州(クァンジュ)広域市の場合もそうだ。光州市は今年財政自立度で7つの特別市・広域市で最下位を記録した。それでも2015年のユニバーシアード大会に続き2019年の世界水泳選手権大会を招致した。5月に国会予算政策処が出した「国際スポーツ行事支援事業評価報告書」によると、光州市はユニバーシアード大会を招致するため外国から参加する役員・選手らの一部航空料金と滞在費まで払うと約束したことがわかった。出さなくてもいい150億ウォンを抱え込んだのだ。

特に来年6月に実施される6回目統一地方選挙を控えこうした状況はより懸念される。現在のように中央政府が赤字を埋めている限り、地方自治体が放漫な財政運用を自ら直すことは難しいだろう。政治家らの選挙用に企画されたポピュリズム行事に血税が浪費されるのを防ぐにはひとつの道しかない。有権者が来年の選挙の際に玉石を選り分け賢明に票を入れることだ。地域住民たちが地域財政をもう少し徹底的に監視しなければならない時だ。(中央SUNDAY第332号)

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