対話録から明らかになった金正日の交渉術 「時間はあまりないが…」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.25 15:05
2007年の首脳会談議事録には、金正日(キム・ジョンイル)総書記(2011年12月死去)の対南認識と盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に対する考え、スタイルなどが表れている。事実上公開されない対話と考えていた点から、本音を表しているような部分も見られる。その間テレビの画面に出ていた公開言及とは違うというのが、政府と専門家の分析だ。
金正日は10月3日午前、百花園迎賓館で行われた131分間の初会談を、2000年の金大中(キム・デジュン)大統領との会談の延長という意味を付与して始めた。金大統領が航路を開き、盧大統領が陸路で来たことに対し、「意味深い」と評価した。
意図的に会談時間を短く設定し、他の日程があることを浮き彫りにし、盧大統領の焦りを誘おうという意図があちこちで感知される。会談序盤に同席した金養建(キム・ヤンゴン)労動党労働党統一戦線部長が「将軍様が日程が忙しいから」と述べると、金総書記は「仕事はない。午前に他の日程があれば知らないが…」と話した。また金養建部長に対し、金総書記は「私の会議もすべて晩に回しなさい。今日の外務省の人たちがみんな来て話をしようと思ったが…盧大統領が繰り返す提議に私が譲歩して…」と述べた。また「あす国防委員会の日程が…あすは時間があまりないが、大統領がいらっしゃったから食事を一度しようと思う」と強調する場面もある。