【コラム】“アイディア=無料” 韓国の風土を変えてこそ創造経済に花が咲く(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.13 16:40
最近、好評のうちに放送されていた『職場の神』というドラマの中で、社内公募展が開かれた。“弁当カフェ”というコンセプトの企画案が最終審議に上がることになる。この時、コンセプトを企画した契約社員Aの名前の代わりに、正社員Bの名前を上げるようにする状況が演出される。AのアイディアがBのアイディアに化けてしまったのだ。創造経済で重要な位置を占める創造力の源泉は、まさにアイディアだ。アイディアの所有権が不明確であれば、創造経済の実現ははるか遠くなると見ても過言ではないだろう。しかし残念なことに、現在の大韓民国社会ではアイディアの所有権についての認識はそんなに高くない。別の見方をすれば“アイディア=無料”という認識がかなり広がっているだけでなく、もう一歩出れば罪の意識なしに他人のアイディアを使う場合もたびたび発生しているからだ。
代表的なものとして公募展はどうだろうか。公募展に参加するために大学生をはじめとして多くの人が斬新なアイディアを練って、悩みながら入賞のために夜を明かす。しかしここで私たちが注目しなければならないのは、応募者が提出したアイディアの所有権は、公募展を主催した企業や機関のものだと明示されているという点だ。より一層興味深いのは多くの応募者もまた、それを当然と感じているという部分だ。公募展を主催した機関や企業が応募者に賞金や賞状を与えるだけでなく、応募者のアイディアの所有権を認めて、必要な場合は該当アイディアについての需要がある企業や機関が料金を支払って購入する形態に変えるのが適当だ。