「直球に関して言えば呉昇桓（オ・スンファン）は藤川球児を上回る」。

宣銅烈（ソン・ドンヨル）起亜タイガース監督（５０）は“石直球”と呼ばれる呉昇桓（３１、サムスン）の直球が日本舞台でも通用すると予想した。日本プロ野球の阪神タイガーズが呉昇桓に関心を見せているという報道が出ている中でこのように話し、注目を引いた。

宣銅烈監督は１２日、光州（クァンジュ）でのＮＣ戦を控え、「直球に関して言えば、呉昇桓が藤川を上回る。しかし藤川にはフォークボールがある」と語った。

藤川球児（３３）は日本プロ野球通算４２勝２５敗２２０セーブ、防御率１．７７をマークした日本を代表する抑え投手。藤川は今季、米メジャーリーグのシカゴ・カブスでプレーしている。

これに先立ち宣監督は呉昇桓について「日本では直球一つでも十分に抑え投手を務めるだろう。３５－４０セーブも可能」と話していた。

しかし宣監督は呉昇桓に対する阪神の調査着手説には疑問を表した。宣監督は「呉昇桓を獲得するという記事は見た。しかし本当に行けるかどうかは分からない。これまで何度も阪神が韓国選手を連れていくという話があったが、結局は一度もなかった」と話した。

サンケイスポーツは１２日、「阪神が新しい抑え投手候補に韓国のセーブ王、呉昇桓を念頭に置いている。呉昇桓の獲得が可能になればすぐにも動けるよう準備している」とし、呉昇桓の経歴を詳細に伝えた。呉昇桓は今季後、国内ＦＡ（フリーエージェント）資格を取得するが、海外進出のためにはサムスン球団の承諾が必要だ。

阪神は今季、藤川の穴を痛感し、クローザー不在に苦しんでいる。現在まで藤川のように圧倒的な球威を見せる抑え投手はいない。このため新しいクローザー獲得の必要性を感じている。

しかし宣監督は阪神の関心が実際の獲得につながるかどうかは分からないという立場だ。以前にも阪神が李承ヨプ（イ・スンヨプ）、林昌勇（イム・チャンヨン）、李大浩（イ・デホ）などに関心を見せているという報道があったが、実際に獲得したことは一度もない。

９６－９９年まで４年間にわたり中日ドラゴンズに所属した宣銅烈監督は、誰よりも日本プロ野球事情について詳しい。宣監督は「日本の球団の中には意図的に獲得の意向を表すケースもある」と話した。