【社説】疑惑ふくらむ全元大統領長男のペーパーカンパニー
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.05 13:39
全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の長男・宰国(ジェグク)氏が運営するタックスヘイブン(租税回避地)のペーパーカンパニーをめぐり疑惑が大きくなっている。彼は2004年に 英国領バージン諸島(BVI)に設立した『ブルーアドニス』というペーパーカンパニーについて「1989年に米国での留学生活を一時中断して帰国する当時に持っていた学費・生活費などを銀行の勧誘でシンガポールに移転する過程で発生したもの」と釈明した。また「父親とは全く関連はなく脱税や財産隠匿を目的としたものではない」ともした。
しかしこれだけでは疑惑をおさめるどころか、さらに大きな疑惑を呼び起こす。まず89年に帰国しながらなぜ15年過ぎた後にペーパーカンパニーをつくったのか不明だ。2004年なら弟の在庸(ジェヨン)氏が借名口座に167億ウォンを保管していたのが明るみになった年だ。当時この口座には全元大統領の秘密資金の一部である73億ウォンが含まれていたと確認され、在庸氏が租税ポータル容疑で拘束されたことがある。このため宰国氏のペーパーカンパニーが全元大統領の秘密資金と何らかの関連があるのではないかという疑惑が起こっているのだ。