【コラム】天下りがはびこる官僚共和国の韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.05 11:00
歳月が流れてもひときわ記憶に残る対話がある。印象深かったり共感できる話の場合だ。2007年に財政経済部の申斉潤(シン・ジェユン)国際金融審議官と交わした対話も鮮やかな記憶として残っている。ユーモアと比喩を適切に混ぜる彼の直説話法はおもしろい。私席で何度か聞いた彼の熱弁は、「先輩たち、もうほどほどにしなさい」というものだった。その時は長官交替を契機に連鎖辞任した幹部が1人2人と金融公企業のトップを訪ねて行った時と記憶する。彼は日本の大蔵省を例に挙げた。「こうしていたら日本のようになる。大蔵省もこうしていたが批判的世論のため、ある段階だかで(天下りが)すっぱりと断たれた。自制する時になった」という要旨だった。旧財務部出身の彼の天下り批判はかなり印象的に聞こえた。
本当に彼の話のように元祖格である日本では天下り人事が急減した。2009年の総選挙を控えて与野党は官僚の天下り根絶を公約に掲げ、規制法まで通過させた。変則的な天下りを批判する記事が時々日本のメディアに出るが過去とは比較できないほど減った。