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【社説】電力非常事態を宣言すべき=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.30 14:38
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この夏は類例のない電力難が避けられなくなった。性能試験成績まで偽造し、不良部品が入った原発の稼働が中断されたからだ。電力供給の30%を占める原発23基のうち10基が停止した。これを受け、この夏の電力供給能力は7700万キロワットに落ち、最大電力需要予想値(7900万キロワット)より200万キロワット不足することになった。最悪のブラックアウト(大規模停電)を防ぐには、輪番停電や制限送電が避けられない。

すでに納品の不正は大きな代価を予告している。原発の稼働が9月まで停止する場合、LNG発電が増えて1兆ウォン(約900億円)以上の追加費用が発生し、このために電気料金が上がれば結局、消費者の負担となる。それでも原発納品不正の被害をなぜ社会全体に負担させるのかと問いただしている場合ではない。目の前の現実になった電力難をどのように乗り越えるかが先だ。

 
政府はできる限り迅速に原発不良部品を取り替え、現在建設中の火力発電所の竣工日程も操り上げることにした。しかしこの程度では不十分だ。すぐに電力非常事態を宣言しても、電力難を無事に乗り越えられるか疑問だ。政府は対策を総動員し、電力供給能力を最大限に確保するのに力を注がなければならないだろう。外国から発電船を借り、全国の非常発電機をすべて稼働することまで積極的に検討する必要がある。

何よりも重要なのは国民説得による需要の管理だ。今回の事態は人災だが、その後遺症は天災地変を越える。すべての社会が「節電が発電」という危機意識で武装する必要がある。冷房の温度を高め、1960年代のように「一戸一消灯」運動をまた行わなければならない。国内電力の半分以上を使う産業界には電力制限措置の強化が求められる。休暇分散による操業日程の調整も欠かせない。品質に支障が生じない範囲で産業用電力の周波数も最大限に調節する必要がある。これと同時に、政府は今回の事態の徹底的な責任追及と再発の防止を約束しなければならない。これは“電力大乱”の国家的危難克服に全国民の参加を呼びかける前の最小限の礼儀でもある。

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