【中央時評】安倍首相の妄言よりアベノミクスが恐ろしい=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.29 11:07
事実アベノミクスの量的緩和は新しい実験ではない。日本銀行が2001年から5年間断行したことがある。だが、今回はとてつもなく積極的で非常に攻撃的という点が違う。日本は「デフレから抜け出すための自己救済策」として米国や欧州の間接的支持を確保した。突き詰めれば米国と欧州は自分たちも根気強く量的緩和をしているので日本を非難する立場ではない。その結果1ドル=100円を上回る円安で周辺国だけが死ぬ思いだ。それでも安倍政権が「近隣窮乏化」という非難にたじろぐ兆しはまったくない。アベノミクスをあきらめた瞬間に政権が揺らぐためだ。
アベノミクスの本質は国家主導で人為的なバブルを作ることだ。だが、2種類の致命的な弱点を抱いている。まず、インフレ期待で金利が急騰すれば企業は投資をためらい経済活性化は水泡に帰す。政府負債の利子負担が増えて財政が崩れるだけだ。もうひとつの弱点はいつ民心離反に遭うかも知れないということだ。日本企業は工場稼動率がとても低く、景気が持ち直しても設備投資より収益性と稼動率向上にしばられるほかはない。賃金は上がらず、円安で輸入物価だけが高騰すれば「だれのためのアベノミクスか?」という政治的反発が頭を上げるはずだ。このような最悪のシナリオを防ぐために日本銀行はさらに必死に国債買い入れに出るのは明らかだ。