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タイ・ラオス国境に“友情の橋”架けた日本の緻密な計算(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.21 15:20
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先月26日に訪れたタイーラオス国境都市ムクダハン。幅1.5キロの黄土色のメコン川を巨大なコンクリート構造物が横切っている。両国をつなぐ“友情の橋”だ。コンテナトラック、2階建て観光バスなどが絶えず橋の上を行き来する。

友情の橋の付近で会ったタイの貨物車の運転手チョンゴンさん(52)はタイ・バンコクから農機械を載せてラオスまで来たという。26年間にわたり貨物車を運転しているというチョンゴンさんは「友情の橋ができてから、ラオスに渡る車と貨物量は4、5倍に増えた」と話した。

 
長さ1.6キロ、幅12メートルのこの橋が完工したのは06年。日本が提供した7000万ドルの借款で建設された。ラオス・サバナケットにある韓国系企業コラオのチョン・ワンチャン副社長は「以前は貨物をバージ船に移さなければならなかったので乾期には運送だけで2日間かかった」とし「今は1時間もかからない」と話した。

◇タイ・ラオスの国境には日本が橋を建設

日本の“友情”の裏には緻密な計算がある。メコン川で断たれた計1450キロの「東西経済会回廊(East-West Corridor)」を完成させようということだ。西側ミャンマーの港町モウラミャインから始まり、タイのメーソット、ラオスのサバナケットを経てベトナムのダナンまで続く流通網だ。タイに進出した日本企業には重要な補給路となる。マラッカ・シンガポール海峡を通るよりも速く安全に物資をメコン地域全域に輸送できるからだ。

武井耕一JICAラオス事務所所長(49)は「タイからベトナム、または中国からタイに輸出するにはラオスを通らなければいけない。流通網がなくてメコン地域に進出できないというのは過去の話」と述べた。特にラオスには2つの経済回廊が重なり、中国・タイ・ベトナムなどすべてを連結できる長所がある、というのが武井所長の説明だ。

友情の橋がある「東西経済回廊」は、メコン地域を結ぶ9つの経済回廊の一つにすぎない。このほか、南部経済回廊(ミャンマーのダウェイからベトナムのクイノン・プンタウ)、南北経済回廊(中国の昆明からタイのバンコク)などが中国・ミャンマー・タイ・ラオス・カンボジア・ベトナムなどメコン国家を血管のようにつなぐ。

◇産業団地・国境貿易所・観光複合開発

対外経済政策研究院(KIEP)のチョン・ジェワン研究委員は「2000年代に入りアジア開発銀行(ADB)がメコン流域開発事業(GMS)の一環として始めたのが、経済回廊の構築事業」とし「各種産業団地、国境貿易所や観光などが複合した一種の“経済ベルト”を2018年までに完成するというのが目標」と説明した。

ADBの最大株主は日本。経済回廊ネットワークに日本の友情が隠れている理由だ。橋・道路など基盤施設の建設を通じて国家イメージを高めた後、自然な形でこの国に影響力を強めようというのが日本の戦略だ。ベトナムにはダナン港まで道路をつなぐため長さ8キロの「雲海トンネル」を通した。

経済回廊は流通網にとどまらない。回廊のあちこちに産業団地が次々と建設させている。ラオスのサバナケット工業団地は東西回廊と南北回廊が重なる要衝地にある産業団地。市内に入ると、大小の工場が1、2キロ間隔で並んでいる。計画都市の証拠だ。工業団地の空き地では掘削機が土を掘りながら工事を進めている。

サバナケット工業団地にはすでに04年にサワンセノ経済特区(SEZ)が作られた。経済回廊を通って来た日本企業がここの工業団地に根を下ろし始めている。先月トヨタが560万ドルを投資し、ここにインテリア内装材を作る工場を建設することにしたほか、ニコンも800万ドルを投じてデジタルカメラ組み立て工場を建設中だ。ニコン下請け会社は4年前にSEZに入った。

チタラット・ピラパンデッット総括マネジャー(60)は「ここの大半の企業は経済回廊と経済特区の恩恵を狙って入ってきた」とし「SEZ内の企業は30年間にわたり税金がほとんど0%」と述べた。


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