【噴水台】創業124年の日本旅館で近代史を体感する
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.21 09:45
先週末、日本を旅行してきた。お茶の産地として良く知られた静岡県。韓国でいえば“緑茶首都”を自認する全南道宝城郡(チョンナムド・ポソングン)と似たようなものだ。2泊3日の旅程で初日に泊まったところが潮生館だった。1889年に開館し124年の歴史を持つ旅館だ。松の節のない部分だけを選んで敷いた1階廊下の床、長さ15メートルの杉を整えて置いた大黒柱、壁や窓の繊細なデザインのおかげで建築学的にも意味が大きい建物だという。日本の国登録文化財に指定されている。
古くなった建物は、あちこちに“歴史の苔”がひそんでいるものだ。潮生館もそうだ。高宗(コジョン)の5番目の息子義親王・李堈の長男李鍵(1909~90)が一時ここに滞在した。高宗の初孫であり英親王のおいである李鍵は、日本陸軍将校をつとめ母国が解放された後、日本に帰化(1955年)した。以後桃山虔一という日本人として文具店・お汁粉商売などをしながら数奇な一生を終えた。