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【コラム】自己催眠にかかった金正恩(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.04.12 11:49
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金正恩(キム・ジョンウン)は自分の罠にかかった。金正恩は金氏王朝の後継者の地位を固める目的で、国民にこう話してきた。「われわれは核・ミサイルを保有した。ソウルを火の海にできる。大陸間弾道ミサイルで米国の首都ワシントンも攻撃できる。韓国と米国はわれわれを核保有国と認め、われわれの要求をすべて聞き入れるしかないだろう。われわれは核も保有し、経済も発展させられる…」。金正恩にとってこうしたタフガイ(Tough guy)のイメージは必須だが、金正恩は自分も知らないうちに自分の虚勢を事実と信じる自己催眠(Auto-hypnotism)にかかった。

韓国と米国は金正恩の豪語とは対照的に、恐るべき先端抑止力を動員し、北朝鮮の挑発に強力に反撃する態勢だ。金正恩にとってさらに不快なのは中国とロシアの態度だ。中国国家主席は博鰲アジアフォーラムで、誰も(No one)自分だけの利益(Selfish gains)のために、この地域と世界を混乱に陥れてはならないと警告した。この「誰」が北朝鮮でなければ誰といえるのか。中国の世論も金正恩の無謀な核・ミサイル遊びを正面から批判している。ロシアのプーチン大統領はドイツで記者らに対し、「韓半島の核戦争はチェルノブイリの惨禍が童話に聞こえるほど大きな被害をもたらす」と警告した。1986年のチェルノブイリ原発事故で流出した放射性物質は人を含む周辺の生態系を完全に破壊した。

 
金正恩は今、進退両難となった。国民の目を考えれば、韓国や米国に物理的な挑発をしなければ体面を汚す。しかし挑発には報復が従い、その次の事態については考えたくもない。元山付近に配備された中距離弾道ミサイルでソウルや米軍基地を攻撃すれば、それは直ちに北朝鮮体制の終末の開始であることを、金正恩も知らないはずがない。このため金正恩は遠い太平洋に向けて数発のミサイルを発射し、国民には韓米戦争狂の度肝を抜いたと宣伝することで、現在の苦境から抜け出そうとするかもしれない。その時期は、今から韓米連合トクスリ訓練が終わる4月末の1週間または10日後までの期間になるとみられる。その時までに挑発ができなければ、北朝鮮の瀬戸際戦術はしばらく動力を失うだろう。開城(ケソン)工業団地も閉鎖よりは稼働中断レベルにとどめておき、正常稼働に戻る余地を残した。


【コラム】自己催眠にかかった金正恩(2)

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