韓国の“国宝”石獅子像と日本から戻った複製品の数奇な運命とは
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.04.08 09:27
国宝35号華厳寺(ファオムサ)「四獅子三層石塔」にそっくりな石獅子像1点が最近日本から帰ってきた。東京の駐日韓国大使館から韓国に持ち込まれて全羅南道求礼(チョンラナムド・クレ)の華厳寺境内に封印されていた石獅子像だ。華厳寺の獅子像のDNAを100%受け継いだこの複製品は80年余り数奇な運命のくびきを脱ぎ、「父親」のそばに帰郷した。ややもすると搬出されるところだった国宝を守った複製品の息子をめぐるエピソードは波乱に富んでいる。
話は1959年9月17日にさかのぼる。日本の衆議院議長を務めた星島二郎氏は韓日国交正常化を控えて両国の友好ムード作りのため所蔵していた石獅子像とその台座を当時の駐日韓国代表部に返還した。
石獅子像の文化財的価値調査のために同年9月末に日本に派遣された黄寿永(ファン・スヨン)韓日会談専門委員に星島氏は「乙巳保護条約の際に韓半島から搬出されたものであり、搬出した人は初代統監を務めた伊藤博文という説がある」と説明した。