【コラム】もし日本人窃盗団がソウル国立古宮博物館の屋根から侵入すれば(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.03.28 17:56
先週から国立古宮博物館で異色の展示会が開かれている。 地下1階の王室の会話室に設置された「日帝強占期 宮中の日本絵画」展だ(5月26日まで)。 展示された日本作品は2点。 京都派画壇の代表的人物で動物画を主に描いた清水東雲の鷹・熊絵屏風セットと作者未詳の能の刺繍作品だ。 雪が積もった冬、翼を広げて松の木に止まった鷹と子熊を口にくわえた母熊を描写した清水の作品は、1910年ごろ描かれたものと推定される。 刺繍作品も20世紀初めに宮中に流入したという。
古宮博物館の関係者は「2点のほかにも日本画家の作品数十点を保有している」と述べた。 主に韓日強制併合の前後に来韓、皇室で活動した人たちのものという。 この人たちは朝鮮総督府の依頼を受け、純宗の肖像画、宮中装飾画などを制作した。 日帝の侵略は政治・経済だけでなく、文化部門でも進められていたのだ。 展示場を見回ると、帝国の落日に対する苦い思いが深まるしかない。 「不幸だった私たち近現代史を振り返る契機」という案内文の一節が胸に響く。