韓国で光が当てられた「日本現代美術40年」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.03.12 16:54
#1 美術館の入り口には水玉の真っ赤な造形物、建物内の踊り場と吹き抜けの空間には真っ赤な風船がふわっと設置された。それぞれ草間弥生氏(84)の『新しい道しるべ』と『水滴の強迫』だ。来場者を引きつけるにはぴったりのはつらつとした作品は、今回の出展者の中で2人目に高齢な草間氏のものだ。精神病棟で過ごしながら今も作業に没頭しているこの老作家は、襲撃してくる幻覚を作品に展開した。個人の問題として置き換えられたものを思う存分発散して“人間とは、正常な人間とは何か”という挑発的な質問を投げかける。
#2.展示フロアのコーナーに数百個のウルトラマンが円を描いて立ち、中心に向かって万歳を叫んでいる。手の平ほどの真っ赤なウルトラマンは鏡に反射してそのまま日章旗をつくりあげる。柳幸典氏(54)による『バンザイ・コーナー』だ。この軍国主義的形状の主人公がウルトラマンということが逆説のポイント。きっかり3分間だけ活動できるヒーローキャラクターであり、経済成長とともに人気が上昇して大量消費された後、徐々に忘れられつつある“国民的英雄”だ。だからウルトラマンは、ひょっとしたら地球をしっかりと守ることができずに罰として立たされているのかもしれない。