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【社説】スティーブ・ジョブズも泣いて帰る韓国企業

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.03.12 08:39
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主要企業の上半期の公開採用シーズンが始まった。今年は単位やTOEICの点数、海外研修、インターン経験などのスペックを無視し、ひたすら能力中心に選ぶというのが大勢だ。先を争って学歴破壊を宣言し、創意性と情熱、そしてあふれる才能を評価するためにオーディション方式を導入するなど多様な採用実験に乗り出している。一言で望ましい流れだ。ただし依然として眉をひそめさせる慣行が気にかかる。入社志願書に両親の学歴と財産まで書いて出せというなど過度な身上情報を要求する点だ。「乙」の立場である志願者が履歴書を書きながら受ける心の傷も汲み取る必要がある。

国家人権委員会は10年余り前から履歴書に過度な個人情報を要求するのは平等権と人権を侵害する素地が大きいと警告してきた。米雇用平等委員会(EEOC)の履歴書標準ガイドとも比較してみる必要がある。EEOCは性別・年齢・宗教など個人の能力と関係がない事項の削除を勧告している。モデルや芸能人を選ぶ会社でなければ身長・体重も尋ねないようにする。これとは反対に韓国は履歴書写真が当落を左右するとして少なからぬお金をかけて入社願書用写真まで別に撮る現実ではないのか。

 
身分の相続が社会問題になって久しい。入社願書に両親の財産や学歴など家庭事情を根掘り葉掘り尋ねる記載項目から1日も早くなくさなければならない。持ち家に住むのか、そうでなければ賃貸に住んでいるのかも尋ねてはならない。出身地域を問う本籍欄もなくさなければならない。面接過程でさりげなく政治的指向までチェックする慣行も消えなければならない。個人の能力だけ見るべきで、家柄を見て選ぶならば今後韓国社会の躍動性は期待しにくい。いまはアップルを成功させたスティーブ・ジョブズがきても落ちるだろう。婚外児出身の大学中退者がどのようにして履歴書を押し込めるだろうか。韓国企業が創意的人材を望むと言いながら入社願書に過度な身上情報を要求するのは矛盾だ。若者たちが就職難に臆している。彼らの重い肩に小さな荷物でも減らすためには役に立たない古い慣行はただちに廃止しなければならない。

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