円安で明暗分かれる韓国…苦しむ金型業界、好況の旅行業界
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.01.27 13:06
釜山(プサン)ノクサン工業団地にある新韓金型のパク・シヨン管理部長は今月中旬、日本の納品業者に協力依頼の公文を送った。円が下がり損失が大きいので価格調整に協力してほしいという内容だった。「引き上げる」という返事を期待してはいない。ただ苦しい事情を伝え、円がさらに下がれば次回の契約時には値段を上げるほかないことを知らせるためだった。この会社は売り上げの40%ほどを日本への輸出で上げている。パク部長は「金型製品は受注から納品まで3~4カ月、長くて1年かかる。昨年下半期に100円当たり1400~1500ウォンである時に契約した物の場合、いま代金を受け取ると2億~3億ウォンは損害をこうむることになる」と吐露した。
一方、円安の恩恵がある業者も少なくない。
25日午後、ソウル・葛月洞(カルウォルドン)にある旅行代理店「旅行博士」の日本チーム事務室。30人余りのスタッフが予約問い合わせの電話を受けるのに忙しかった。円安現象が現れた昨年12月中旬から日本への旅行の予約が昨年同期に比べ20%以上増えたためだ。チュ・ソンジン日本チーム長は「先日はスタッフ1人で1日に140本の問い合わせを受けた。日本旅行シーズンでもあるが円安の魅力でさらに多くの人が行くようだ」と話した。2011年の東日本大震災以後に忌避対象となっていた日本旅行が円安でパワーを得ているようだ。ハナツアーによると来月の日本旅行募集客数は昨年同期に比べエアテル商品は104%、パッケージ旅行は74%急増した。円で販売されるホテル予約は増加率が279%に達した。