【社説】人為的な円安の副作用を警戒する
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.01.21 10:47
日本円が4カ月間で15%以上も値下がりし、1ドル=90円台となった。安倍晋三日本首相の「輪転機をぐるぐる回してお札を刷る」という無制限量的緩和に刺激されたのだ。日本は公共投資を大幅に増やし、物価上昇率の目標値も2%に上げる姿勢であるため、円安はしばらく続く雰囲気だ。これに伴い、日本輸出企業は活力を取り戻し、日本の景気も瞬間的に回復する兆しが表れている。しかし人為的な円安がいつまで続くかは疑問だ。
為替レートは基本的に市場で決定される。振り返ると、08年以降の奇形的な円高は突出変数のためだった。リーマンショック後に基軸通貨のドルが値下がりし、さらに欧州財政危機でユーロ安が進み、相対的に安定している日本円が急騰したのだ。最近、米国経済が回復の兆しを見せ、ユーロ圏の危機もピークを乗り越えたため、円安に転じたのは自然な現象とみられる。問題は安倍内閣が人為的な円安を誘導し、世界経済に波乱を起こしている点だ。