【コラム】「無信不立」の韓日関係
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.01.07 17:22
「日本が韓国を35年間植民支配したのは事実だ。しかし、その後67年間、日本が韓国に悪いことをしたことはない」。先週、日本のある教授にメールでインタビューした。外務省報道官室を経て、現在は有名私立大教授として在職中の彼に尋ねたのは、安倍晋三首相の右傾化傾向だった。日本の知識人は安倍内閣をどう評価しているのか知りたいと思い、紹介を受けた人物の一人だった。
しかし彼は記者の質問に対し、「日本が人種差別主義や軍国主義に戻るのではないのに、それがなぜ右傾化なのか」という反論の論理を展開した。また「韓国の大企業も結局、日本の支援で成長したという点を、韓国の若者が(植民支配より)もっとよく記憶しておかなければならない」という主張を続けた。彼の主張はブラックコメディに近かった。
奇弁に近い答弁を読みながら、何度も戸を開け閉めする音が聞こえてくるようだった。03年1月、慰安婦被害者のキム・スンドクさんから聞いたことだ。京畿道広州市の「ナヌムの家」で会ったキムさんは、家の中で戸を開閉する音がする度にびくっとした。16歳の時、日帝によって中国に連れて行かれた悪夢の時代、キムさんの部屋の戸の音と似ていたからだ。戸の音はキムさんにとって忘れられない苦痛だった。