北朝鮮、追加核実験の可能性も…立つ瀬のない韓国外交の危機(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.13 13:39
これに関し、チョン・ソンフン統一研究院研究委員は「少なくとも6カ月以内に濃縮ウラン方式の核実験を行うだろう」と予想した。実際、北朝鮮は06年7月の「テポドン2号」発射当時は3カ月後に、09年4月の「銀河2号」当時は1カ月後に核実験を行った。核実験にも成功すれば、北朝鮮は核と運搬手段(ICBM)を確保した“ならず者国家”としての力を誇示し、米中などとの交渉で有利な立場を得る可能性が高い。
こうした状況の中でも、韓国政府は米・中と国連安保理だけを見つめなければならない立場だ。大統領選挙を1週間後に控えた権力交代期に、韓国政府はロケット発射場の動向もきちんと把握できなかった。北朝鮮の動きを自分の手のひらのように見ているという言葉とは違い、奇襲的な発射に慌てている。情報収集力、分析能力、実戦対応態勢などがすべて疑われるほどだ。こうした中、票集めに動く大統領候補は自分が有利な方向でロケット問題を扱っている。
核とICBMは韓国ではなく米国との問題だというのが北朝鮮の基本的な立場だ。これを武器に交渉力を高めた北朝鮮は、韓国を除いて米国と直接交渉する「通米封南」戦略をさらに強化するとみられる。最も直接的な利害が絡む韓国がますます“当事者能力”を失っているという指摘が出ている理由だ。許文寧所長は「中国と米国がともに反対する中で挑発したという点から、金正恩体制が今後、非常に冒険的かつ攻撃的な外交路線を歩むおそれがある」とし「これは特に来年以降の東アジアの対決構図をさらに強めるだろう」と述べた。