韓国プロ野球第１０球団の設立が遅れる雰囲気だ。選手は来年３月開催のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）不参加も辞さないとして強硬姿勢を見せている。

パク・チュンシク韓国プロ野球選手協会（選手協）事務総長（４２）は２６日、「第１０球団設立承認が約束通り年内に解決しなければ、ＷＢＣ参加のボイコットもある。来月６日の選手協総会で対応について話し合う予定」と明らかにした。

韓国野球委員会（ＫＢＯ）理事会は６月、「プロ野球の現実で第１０球団の設立は無理」として承認を保留した。しかし、選手協が７月にオールスター戦ボイコットを宣言するなど反対世論が強まると、理事会は「韓国シリーズ後に第１０球団設立について改めて議論する」と一歩退いた。当時選手協は「ＫＢＯが第１０球団設立のロードマップを提示した。理事会を信じる」と述べ、オールスター戦ボイコットを撤回した。

韓国シリーズが終わった直後の６日には、ＫＴと水原市が１０球団設立のための了解覚書（ＭＯＵ）を締結した。理事会の承認を受ければ、ＫＴはすぐに球団設立のための実務に入る予定だ。しかし新生球団承認議決権を持つＫＢＯ理事会はまだいかなる動きも見せないでいる。

理事会構成員の各球団社長はアジアシリーズ（１１月８－１１日）を理由に１１月には会議を開かなかった。その代わり１３日に懇談会形式で集まった。球団社長が理事会ではなく懇談会という形で会ったのは、第１０球団設立に関する議論が負担になったためと分析される。理事会を開く場合、「第１０球団設立問題についての話はあったのか」という質問を受けるしかないため、非公開で会ったのだ。

球団社長が世論を注視しながら第１０球団設立を改めて議論することにしたが、一部は依然として反対しているという。昨年、第９球団のＮＣダイノスを設立したのに続き、２年も経たないうちに新生球団がまた誕生すれば、リーグ全体の競技力低下が懸念されるという理由からだ。第１０球団に反対している人たちは、急いで球団を増やすよりも、不便でも奇数（９球団）球団体制を数年間続けるのがよいと考えている。

懇談会に出席したある球団社長は「第１０球団の話は出てこなかった」と伝えた。理事会の反応を読み取ることができる言葉だ。１２月中旬に理事会が開催されるが、ゴールデングラブ授賞式（１１日）など各種行事が続くため、活発な議論は難しい可能性がある。

約束とは違い、理事会が第１０球団創立をめぐる議論に消極的であるため、選手協は対策の準備に腐心している。７月に「オールスター戦ボイコット」という強力なカードを取り出しながらもこれを撤回した選手協は、年内に第１０球団創立議論が行われなければ、「ＷＢＣボイコット」でまた対抗する姿勢だ。