【経済view&】韓国ドラマの反企業情緒(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.10.30 17:01
天地グループのチャン・ドヒョン会長。 貧しい家庭に生まれたが、グループのオーナーにまで登りつめた立志伝的な人物だ。 事業の手腕は大変なものだが、利益のためなら悪行も厭わない。 造船所の敷地として狙っていた場所に毒劇物をこっそりとまいて安値で土地を手に入れ、ライバルの海風造船を捜査してほしいとして権力者に札束を渡す。 美貌のハン・ジェヒ泰山グループ会長。 彼女は創業者である会長の妾として家庭に入り、会長を死に追いやって自ら総帥の席に就く。 経営権継承争いの過程で巨額の資金をつくり、創業者の娘を拉致するよう指示したりもする。
新聞の1面トップを飾るほどの事件だが、実話ではない。 放送中の人気ドラマの話だ。 このように韓国ドラマで見る会長は「穏やかな顔の裏に醜悪な内面を隠した人物」、社長夫人は「高尚な外貌だが俗っぽい女性」、息子と娘は「高級コンバーチブルを乗り回し、放蕩にふける愚か者」として描かれるれるのが公式化されるほどだ。 犯罪捜査や家族を扱うドラマが多い米国や英国とは違い、韓国のドラマでは財閥一家が頻繁に登場し、その役割も主人公を苦しめ、非道徳的な行為を繰り返すなど悪の枢軸を担当するのが一般的だ。