【社説】ノーベル賞の裏打ちとなる強固な日本の基礎科学
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.10.10 09:21
やはり予想通りだ。今年のノーベル医学生理学賞に日本の山中伸弥京都大学教授が英ジョン・ガードン博士と共同で選ばれた。彼人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究は2007年に「ネイチャー」に公開されてから6年というスピードでノーベル賞を受けるほどのすごい業績だ。iPSは卵子や胚を使わず患者自身の皮膚細胞から作ることができ、胚性幹細胞の弱点だった拒否反応や宗教・倫理論争を避ける道を開いた。またiPSは幹細胞を抽出しにくい脳や心臓細胞にも分化させることができ、オーダーメード型治療と新薬開発にも新紀元を切り開いたものと評価されている。
日本はノーベル科学賞で15人の受賞者を輩出することになった。また、歴代受賞者の半分を超える11人が2000年以後に集中的に選ばれるほど加速度がついている。受賞者の出身大学も京都大学や東京大学中心から名古屋大学、東北大学、長崎医科大学、北海道大学などに広がり、研究拠点が地方に広がっていることを感じさせる。神戸大学出身の山中教授もiPS研究で名を上げて京都大学に招かれたのだ。
韓国ではノーベル賞シーズンごとに間違いなくため息とうらやましさが交錯してきた。今年も同じだ。隣国の日本の光栄をただぼんやり見守るほかない境遇だ。昨年米国の大学と大学院の外国人留学生のうち韓国出身者は日本よりはるかに多かった。2010年に米国で科学分野の博士学位を受けた韓国人も1137人で、日本人の235人を圧倒している。それでも韓国はノーベル科学賞の実績は依然として“ゼロ”だ。世界最高の教育熱に世界15位の経済規模に似合わないみすぼらしい成績表だ。