【経済view&】サムスン-アップル特許戦争の本質(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.10.05 14:52
最近のサムスン-アップル間の特許訴訟1審で、米裁判所の陪審員がアップルに軍配を上げた。 まだ判事が下す最終判決が残っているため、どう転ぶかはもう少し見守る必要があるが、情報技術(IT)業界を率いていく両社の今回の争訟は、約30年間にわたりIT業界に身を置く従事者の立場からみて、大きな示唆点を投げかけている。
外形的に見ると、今回の争訟はユーザーインターフェース(UI)など、さまざまなデザイン要素と技術をめぐる特許が核心だ。 世紀の特許戦争と呼ばれるほど関心が集まった状況で、誰がどんな特許を侵害したかを判別するのも重要だ。 しかし筆者は今回の争訟について、今後の戦略的基盤を固めるための激しい戦術の延長線と理解する必要があると考える。
振り返ると、アップルがiPhoneとiPadを世間に初めて公開した当時の衝撃は非常に大きかった。 アップルと故人となったスティーブ・ジョブズは「革新」のアイコンとして位置づけを確立し、使用者の感性を勘案したデザインで市場と消費者の期待レベルを高めた。 開始の段階で見ると、スマートフォンの大衆化時代を操り上げたiPhoneは「テクノロジー」の革新というよりも、「デザイン」側面での創造性と革新を通じて消費者を引き込んだ。 以前になかったUIを提供しながら、マニアをはじめとする使用階層基盤を爆発的に成長させた。 さらにiTunesとApp Storeに代表される自身の生態系を構築し、新しい収益モデルを創出した。 もちろん“自身だけ”の生態系は閉鎖的だという点もあるが、一度構築された生態系は大きな投資なく自生的に発展・成長し、今日に至った。