【コラム】「韓日外交摩擦でも経済はブレずに進んでほしい」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.08.24 10:47
殷成洙(ウン・ソンス)企画財政部国際金融政策局長に最近、ニックネームが1つできた。「書くな局長」だ。イラン問題や韓日通貨スワップの話が出てくると、人の良い表情を浮かべながらこの言葉から話し出す。「ちょっと待って。書かないで」
その言葉があってからちゃんと準備されたレパートリーが続く。要約するとこうだ。第一にイラン問題は利害対象国である米国やヨーロッパ連合(EU)との関係を勘案しなければならず、ともすると韓国政府のイランや米国との交渉力を下げる恐れがある。第二に通貨スワップに関するどのような言及も韓日葛藤をあおぐ可能性もある。国益を勘案してほしいという局長の呼び掛けに記者たちも苦悩がないわけではない。それでもひとまず、事が起きれば国民の知る権利のためにも記事を書かなければならない。
日本が通貨スワップ縮小の可能性を示唆するのは思慮が浅く恥ずべきことだ。それでも感情が先んじてはいけない。長く国際金融業務を行っていた政府の高官は「『通貨スワップが中断されても韓国には別に効果がない』というような報道はちょっと困る」とし「では政府が今まで何のために懸命に通貨スワップを結んできたのか」と話した。もちろん韓国は幾重にも外国為替防御壁を張り巡らせてきた。外国為替保有額が世界7位水準で、急激な資本流出入を防ぐために先物為替規制など「3種セット」も用意した。そうはいっても外国為替非常金がもう一つあれば明らかに良い。今、外国為替市場は太平盛大だが、いつでも風向きや勢いは変わる得る。