【コラム】金正恩のイメージ政治(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.07.27 15:35
北朝鮮の若い指導者、金正恩(キム・ジョンウン)の歩みが地球村の話題だ。軍作戦責任者である総参謀長の李英浩(イ・ヨンホ)を突然で粛清するかと思えば、突然に若い女性を連れて歩き関心を集めると夫人の李雪主(イ・ソルジュ)と電撃発表した。これに対し米国務部記者室ではスポークスマンと記者の間で「結婚式に招かれた米国人がいるか」について冗談が行き交い、中国メディアは李雪主の漢字表記が合っているかどうか諸説乱舞だ。国会では国家情報院が李雪主の年齢と履歴をブリーフィングするなど、全世界が金正恩関連の話題から離れられない。せっかく北朝鮮が核や食糧難など暗くて重いイメージではなく「若い指導者」の明るい姿が浮び上がっている。北朝鮮の「イメージ政治」が大成功を収めているというべきか。
事実、北朝鮮のイメージ政治は歴史と伝統が深い。何年か前、40代のある北朝鮮脱出住民(脱北者)から「金日成(キム・イルソン)は孤貞な人」という話は聞いたことがある。「 孤貞」というのは北朝鮮では礼儀正しくて高尚だという程度のかなり肯定的な表現だという。北朝鮮で生きられず脱出した人が金日成に対して良く言うのを見ながら多少いぶかしいという感じを持った記者は彼の説明を聞きながらあり得ると思ったことがある。