【コラム】世界の中のアジアと韓国経済(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.06.27 15:55
過去30年間、中国とアジア諸国が推進した輸出主導的成長戦略の成功は、米国の民間消費(GDPの70%を超える)があったからこそ可能だったという点は、よく知られている事実だ。 しかし高い失業率と住宅バブルの崩壊、そして過消費まで助長してきた過去の金融環境の変化によって、米国の民間消費は過去4年以上、成長の勢いが大きく弱まっている。 こうした傾向は今後しばらく続くしかない。
また欧州が現在迎えている危機は、短期間で解決できることではない。 ユーロ圏は政治統合はもちろん、財政統合と銀行連合なしに実現された貨幣統合による根本的な問題を抱えているからだ。 さらに欧州は現在、こうした難しい問題を解決の方向へ導ける強力な政治指導力さえも期待できない状況にある。 したがって欧州は今後も引き続き、根本的な問題解決策を提示できない数多くの会議を経て、臨時方便的な処方にすがっていくはずだ。 このため欧州経済の沈滞は今後、相当期間続くと考えなければならない。
こうしたいくつかの点を考慮し、中国はすでに第12次5カ年発展計画(2011-2015)に国内消費促進による内需増進案を含めた。 これと関連し、韓国はまず中国の成長戦略の転換に基づく対応策を用意しなければならない。 中国内需市場の拠点を確保するための努力の強化と同時に、現在、中国を通じて米国・欧州に再輸出される対中国輸出の相当部分を、輸出地域の多角化で解決していく必要がある。 こうした努力は現在過度に高い中国経済依存度を低めるのに寄与するだろう。