【社説】大韓民国の国歌はアリランではなく愛国歌だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.06.18 11:58
人間は全て国家という共同体の一員として生まれ生きていく。共同体を通じ自我を実現して福利を追求する。人類共同体という言葉もあるが現実的には国家が最終共同体だ。たいてい民族・言語・国境・歴史そして価値を共有する「最大単位」が国家であるためだ。国家は共同体の維持と発展を最高目標とする。共同体改革も維持と発展という枠組みを抜け出すことはできない。共同体自体が崩れれば改革は効果のないものだ。そこでどの共同体でも結束と安保が大変重要だ。
国家は共同体結束と共同体意識を強化するためさまざまな制度を用意する。代表的なものが国旗・国家・国花のような象徴物と国民儀礼のような儀式だ。特に国旗と国歌は構成員が愛用するものなので特別な価値がある。これは、夫婦には結婚指輪で、会社員には身分証や会社のバッジのようなものだ。夫婦関係や会社に不満があっても共同体存続を望む限り指輪とバッジを着用しなければならない。
大韓民国の「指輪」は太極旗・愛国歌・ムクゲなどだ。この「指輪」の中には血と涙の歴史が宿っている。太極旗は1882年に朝鮮高宗(コジョン)の時に初めて模様が作られ、その後に愛国の象徴になった。いまでも太極旗はオリンピックでひるがえり、学校の教室に掲げられ、祖国の山野で発掘される韓国戦争当時の国軍兵士の遺骨を包む。愛国歌のメロディは1936年に安益泰(アン・イクテ)先生が作曲し、1948年の大韓民国政府樹立の時に国歌としてこれを採択した。歌詞は旧韓末の1896年から由来しているが作詞者は知られていない。