気を落としたチェ・ガンヒ韓国サッカー代表監督は代表チームの練習にも参加しなかった。ワールドカップ（Ｗ杯）最終予選という戦場に出る前に戦意を挫かれた。

チェ監督は２２日、坡州（パジュ）ＮＦＣ（代表トレーニングセンター）で行われた代表チームの練習に姿を現さなかった。この日、大韓体育会はブラジル人選手エニーニョ（全北現代）の特別帰化を否決した。結果をある程度予想していたチェ監督はあらかじめコーチ陣に対し、この日の練習には参加しないと伝えていた。

チェ監督は大韓サッカー協会の関係者を通じて、エニーニョの特別帰化が実現しなかったことについて心情を明らかにした。

チェ監督は「（エニーニョの特別帰化は）実現しないと思っていた。エニーニョが抜けても代表チームのメンバー構成に問題はない。もうエニーニョの帰化について話すことはない」と伝えた。

チェ監督は大韓体育会の決定が出る前日、記者との電話でも、「私がエニーニョの帰化に命をかけた人のように映った。これほど大事になることでもないのに、私の考えが歪曲されて膨らんだ」と語った。

「エニーニョの一般帰化も可能ではないか」という質問に対しては、「韓国語を頑張って勉強すれば十分に可能だ。しかし一般帰化は球団と一緒に進めることだ。今後は代表チームに集中する」と一線を画した。

再審の結果を知ったエニーニョはツイッターに韓国語で「私の幸せはそのいかなる決定から来るものではありません。‘考慮’だけでも十分に幸せです。有難うございます」と伝えた。続いて「応援してくださった方々に深く感謝します。心の痛みも消えていくものと信じて、競技場で最善を尽くして報いたいと思います」とし、Ｋリーグでの善戦を誓った。

指揮官が抜けた代表チームの練習には活気がなかった。代表チームが監督なしに練習をすること自体が珍しいからだ。予定された練習時間も午後３時から２時に変更された。