朴智星（パク・チソン、３１、マンチェスター・ユナイテッド）にまた移籍説が浮上している。 シーズン終了時期になると毎年のように出てくる話だが、 今回はマンチェスター・シティ戦で振るわなかった直後に出てきたという点で、これまでの状況とは異なる。

英日刊紙デイリースターは４日（以下、日本時間）、「３１歳の朴智星は昨年夏に契約を延長し、来季までマンＵでプレーできる。 しかし今季が終われば必要のない選手になるだろう」と酷評した。 続いて「朴智星は今季、出場メンバーに入ろうと厳しい戦いをしてきたが、新たな提案を受けられず、結局チームを離れることになるだろう」とし「ファーガソン監督が世代交代を準備中で、朴智星が犠牲になる見込みだ」と報じた。

朴智星は１日、プレミアリーグの優勝がかかるマンＣとのライバル戦に先発出場したが、振るわなかった。 チームも０－１で敗れ、自力優勝が事実上、不可能となった。 英メディアは朴智星に最低評点を与え、「敗戦の主犯」に取り上げた。

すぐに移籍説は流れ始めた。 これまでの何度かの移籍説は不振とは関係がなかった。 「特定チームが朴智星を望んでいる」ということだった。 こうした報道が出ると、ファーガソン監督やデビッド・ギル社長が「朴智星はマンＵの選手」と擁護し、移籍説を収拾した。

しかし今回は違う。 英メディアが朴智星を非難しても、積極的にかばう球団関係者はいない。 朴智星の居場所がそれだけ狭まっているのだ。 朴智星はこの日のマンＣ戦に、３月１６日の試合以来１カ月半ぶりに出場した。 「ビッグマッチに強い選手」「危機の瞬間に登場する選手」というイメージも消えた。 チームを離れないとしても、来季のチーム内での立場は非常に厳しくなる可能性が高い。

朴智星はチームを移れる最後の機会という点も考慮しなければならない。 朴智星は数え年で３２歳。 全盛期を過ぎて下降する時期だ。 新しい挑戦と動機が必要な時でもある。 マンＵの立場で朴智星をスコールズ（３８）やギグス（３９）のように「レジェンド」として考えていなければ、ちょうど売りやすい時点だ。 ２０１３年６月まで契約した朴智星は、今年が過ぎれば「ボスマンルール」に基づき他のチームと事前契約交渉が可能だ。 マンＵにとっては今季後に移籍料を受けて売るのが最も有利だ。