手術過程でクロイツフェルト・ヤコブ病（ＣＪＤ）に感染したと推定される患者がまた見つかった。

疾病管理本部は、今年７月に散発性ＣＪＤという診断を受けた４８歳の男性の病歴を調べた結果、１９８８年５月に外傷による脳出血で手術を受け、脳硬膜の移植も受けたが、その製品がドイツ製のライオドュラ（Ｌｙｏｄｕｒａ）だったと８日、明らかにした。

昨年１１月に感覚障害や精神異常などの症状で死亡し、韓国初の「医原性ＣＪＤ（ｉＣＪＤ）」患者と判明したキムさん（５４、女性）に移植されたものと同じ製品だ。ＣＪＤの潜伏期は１５－３１年。

問題になった脳硬膜は人間の遺体から作られた。この製品を生産したドイツのビーブラウン社は８７年以降、製品にＣＪＤを誘発するプリオン蛋白質を除去する不活性化処理をしたという。９７年には世界保健機関（ＷＨＯ）が人間の遺体を使った製品の生産中断を勧告した。韓国は９８年に食品医薬品安全庁が発足した後、牛・豚など動物や合成高分子物質で作った製品だけを許可している。

脳に穴が開く散発性ＣＪＤ患者は韓国国内に毎年２５－３０人ほど申告があり、現在まで約２１０人にのぼる。原因を分からないため散発的（ｓｐｏｒａｄｉｃ) ＣＪＤと呼ぶ。

今回見つかった患者のように、移植過程や手術道具などで発生する類型が医原性（ｉａｔｒｏｇｅｎｉｃ） ＣＪＤ。世界２０カ国で４００件ほど発生している。