【社説】それでも投票はしよう
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.26 09:50
再・補欠選挙日だ。今回の選挙はソウル市長のほか、全国11カ所の地方自治体の首長、11カ所の広域議員、19カ所の基礎議員を選ぶ。再・補欠選挙にもかかわらず、決して規模・比重は小さくない。さらに来年の総選挙と大統領選挙を控えた敏感な時点であるため、政治的波紋が少なくないとみられる。それだけに一票一票に重みがある。
理論上、民主主義国家の主権は国民にあるが、現実的に国民が主権を直接行使できる機会は投票のほかにはほとんどない。住民召喚や国民投票のような直接民主主義的な装置は事実上、行使がほとんど不可能だ。現代社会の民主主義はすべて代議民主主義だからだ。
これほど貴重な投票権だが、多くの有権者はその機会を放棄するケースが多い。特に今回のように選挙日が休日でない場合はそうだ。投票のわずらわしさは本人が体で感じるものだが、投票して得られる公益(public interest)は手にとって実感できるものではないからだ。数百万人が投票するのに自分一人がしなくても何も変わらないという消極的な考えも、こうした軽薄な利己心から生まれる。