ノーベル経済学賞にグローバル危機の答がある(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.12 10:42
10日のノーベル経済学賞受賞者選定のニュースを聞いて私は胸がどきどきして眠れなかった。「やっぱり」という気がした。プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授、ニューヨーク大学のトーマス・サージェント教授。彼らが世界的な財政危機の只中にノーベル経済学賞を受賞したのは決して偶然ではない。これは別の見方をすればスウェーデン王立科学院ノーベル委員会が世界経済に危機克服のための方向を提示したのと同じだ。私の耳には「バカめ、問題は財政だ!」と大声を張り上げているように聞こえた。
私は1979年、米ミネソタ大学でこの2人の学者に会う幸運を享受した。シムズ教授の教え子でありながらサージェント教授の授業を聞いた。当時ミネソタ大学はマクロ経済学者らの中心地だった。シムズ教授とサージェント教授はここで財政主義の芽を育てた。財政主義。まだ韓国では大衆にそれほどなじみのある単語ではない。経済を決定づけるのに、すなわち物価や景気を思うままにする上で財政政策が通貨政策に劣らず重要な役割をするという理論だ。