【社説】最悪の状況に備えた為替政策が必要
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.06 16:38
世界経済が次第に厳しくなっている。 ニューヨーク大学のヌリエル・ルビニ教授は「統制不能な状況へ向かっている」という。 それほどではなくとも、欧州発の財政危機が銀行の危機と実体経済の危機に広がっていることは明らかになった。 財政危機も深まっている。 欧州の3大経済大国であるイタリアの国債がきのう3段階格下げされた。 またギリシャは国際通貨基金(IMF)が救済金融を提供する代わりに提示した財政赤字目標値を達成するのが難しいと宣言し、デフォルトの可能性が高まった。
欧州財政危機は世界の金融危機に転移している。 財政危機国の国債を多く抱える欧州と米国の銀行が危なくなった。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)やモルガン・スタンレー、ベルギーデクシア銀行などのリストラの話が次々と出てきている。 アジアなど他国の株価が急落し、通貨安が進んでいるのも、これら銀行の資金回収のためだ。 財政および金融危機はまた実体経済の危機に広がっている。 貸し渋りや政府支出の減少で米国と欧州の経済成長が減速しているからだ。 米国の10-12月期の経済成長率がマイナスになるという見方も強まっている。 今年よりも来年がさらに厳しくなるという声も出てきている。 世界経済を支えてきた中国までが減速している。