ノーベル賞発表3日前に死去したスタインマン氏
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.04 08:41
今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者に、体内の免疫システムがどのように作動するかを研究したブルース・ボイトラー氏(54、米国)、ユジュール・ホフマン氏(70、ルクセンブルグ)、ラルフ・スタインマン氏(68、カナダ)の3人が選ばれた。このうちスタインマン氏は受賞者発表3日前の先月30日に死去したことが明らかになったが、受賞者に最終確定した。ノーベル賞は1974年から死亡者には賞を与えないよう規定している。ノーベル委員会のハンソン委員長は「受賞者決定過程では死亡事実を知らなかったため、スタインマン氏の受賞は有効」と明らかにした。
スウェーデン・カロリンスカ医大のノーベル委員会はこの日、「今年のノーベル賞受賞者は免疫体系の活性化のための核心原則を発見したことで、免疫体系に対する私たちの理解を革新させた」とし、このように発表した。また「外部病原体の認識段階から免疫反応の活性化にいたるまで免疫体系の全般的な作用を究明したことで、病気発生メカニズムの理解に新しい地平を開いた」とノーベル委員会は説明した。
私たちの体を病原菌・有害物質から保護する免疫システムは、細菌・ウイルスなどが体内に初めて入った時に直ちに反応する先天免疫と数日後に現れる適応免疫に分けられる。足にでき物が生じた場合、病原菌に受容体がついて炎症を除くのが先天免疫で、体内に入った抗原に対応する抗体が生成されるのが適応免疫。延世(ヨンセ)大医大微生物学教室のチェ・インホン教授は「受賞者らは先天免疫があってこそ適応免疫が生じるという事実を初めて明らかにした」と説明した。