【社説】ポストジョブズ時代とITコリア
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.26 11:56
病気に苦しんできたスティーブ・ジョブズがアップル最高経営責任者(CEO)から退いたのは驚くことではあるが、予想できなかったことではない。「アップルの最大リスクはジョブズ」という言葉はかなり以前から何度も出ていた。アップルを共同創業して以来35年間を振り返ると、ジョブズは「この時代の最高の経営者」といっても遜色はない。最初の個人用コンピューターであるアップル1をはじめ、iPod-iPhone-iPadと傑作品を出しながら世界市場を支配した。アップルの疾走に恐怖を感じないライバル企業はなかった。
私たちはジョブズの退陣を残念に思いながら見守っている。彼は口癖のように「墓で金持ちになることなどは重要でない。毎晩『自分たちは本当に驚くようなことをした』と思いながら眠りにつければいい」と話してきた。彼の願いはすでに実現した。想像の中で可能だった多くのことが彼を通して目の前の現実になり、消費者を魅了する彼の卓越した能力のおかげで情報技術(IT)生態系はさらに豊かになった。「未来を読む鋭い洞察力と創造力を備えた天才」という表現のほかに、彼の成功神話を説明することはできない。