中国とロシアの経済支援競争を狙う金正日(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.22 14:12
以前からロシアは、パイプラインを通してサハリンとシベリアで大量に生産されるガスを韓国に輸出することで得られる経済的な魅力と、それに伴う政治的な副産物に着眼している。韓ロ間では08年の首脳会談当時、ロシア-北朝鮮-韓国パイプライン建設を前提とし、30年間にわたり毎年750万トンのガスを輸出するという了解覚書が締結された。韓国としてはガス需要の20%を安く輸入できる魅力的な事業だ。
しかしガスパイプライン事業は北朝鮮の核問題が足かせとなり、進展がなかった。北朝鮮の核問題では政経分離の名分も通じない。北朝鮮には体制の安全が経済よりも優先される。北朝鮮の立場の変化は、中国に対する金正日の失望を待たなければならなかった。今がまさにその時だ。ガスパイプラインが北朝鮮を通過すれば、北朝鮮が受ける通過手数料だけでも年間1億ドルにのぼる。建設期間中に北朝鮮では大規模な雇用と物資に対する需要が生じる。首脳会談後の朝ロ関係の展望は比較的明るい。