【社説】グーグルのモトローラ、挑戦を受けるIT韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.17 10:00
韓国経済で情報技術(IT)製造業の地位は非常に大きい。この10年間、経済成長に寄与した比率は20%で、グローバル金融危機後には30%になった。IT製造業がなかったとすれば、昨年の国内総生産(GDP)成長率は6.2%ではなく4%台前半にとどまっていたはずだ。しかし最近相次いでIT製造業にブレーキがかかり、心配される。三星(サムスン)電子など国内企業に対するグローバル牽制がますます強まっているからだ。このままでは大きな危機を迎えるおそれもある。特にアップルの特許攻勢は激しい。先日、「ギャラクシータブ」の欧州連合(EU)市場輸出がふさがれる状況に直面した。アップルだけでも大変だが、ここにマイクロソフトやオラクルも韓国企業を対象にした特許戦争に加勢した。半導体とLCDの攻勢も強い。インテルと日本のエルピーダなどグローバル企業が次々と‘韓国牽制’に乗り出した。
こうした中、永遠の友軍と考えられていたグーグルまでが先日、モトローラを合併・買収(M&A)した。まだ三星やLGにどんな影響を及ぼすのかは分からない。アップルとの戦争に大きな援軍になる可能性があるため、プラスの側面もある。しかし楽観はできない。激しいスマートフォン市場が混戦様相になる可能性が高まっているからだ。グーグルがモトローラを特別待遇する可能性も排除できない。そうなれば三星とLGが厳しくなる。何よりもモトローラがなかったグーグルと今のグーグルは違わざるをえない。アンドロイド陣営に分裂が生じれば、緊張関係が形成されるだろう。今はアップルが敵軍だが、あすはグーグルが敵軍になるかもしれないということだ。韓国IT製造企業が四面楚歌の状況になるおそれもある。