外貨稼ぎめぐり金正日・金正恩グループが暗闘(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.14 11:32
#事例1=20年余りにわたり北朝鮮と中国企業の間で仲介人をしてきた華僑のチェ氏は昨年10月に北朝鮮の朝鮮大豊(テプン)国際投資グループと中国企業間の咸鏡北道(ハムギョンブクド)茂山(ムサン)鉱山の鉄鉱石購買契約を成功させた。大豊グループは北朝鮮の外資誘致を担当する所だ。通常、北朝鮮は中国企業と契約が成立すればすぐに品物を渡す。ところが今回は1年近く過ぎても鉄鉱石を送らなかった。チェ氏は「茂山鉱山の鉄鉱石に対する販売権を朝鮮合弁投資委員会など北朝鮮の他の機関も持っており、内部的に交通整理ができなかったという釈明を大豊グループ関係者から聞いた」と話した。チェ氏はまた、「中国のような様々な国から北朝鮮の地下資源に目を付けられると、すぐに北朝鮮の“力”のある機関が競争的に海外企業と手を組むために資源販売権を持っていくために起きた現象のようだ」とした。
#事例2=茂山鉱山と隣接する中国吉林省和龍市の華僑企業家のパン氏は3月に朝鮮合弁投資委員会と茂山の鉄鉱石販売契約を結んだ。合弁委員会も北朝鮮の外資誘致を担当する機関だ。だが、パン氏が合弁委員会と鉄鉱石の販売価格問題で異を唱え事業は現在中断された状態だ。ところがその渦中に中国の他の企業が茂山の鉄鉱石を輸入するという話を聞いてパン氏は和龍市にその会社の鉄鉱石が税関を通過させないよう要請した。パン氏は和龍市で長く事業をしていたため和龍市は彼の要請を聞き入れた。パン氏は、「紛争が調停される前に以前の契約を無視して他の企業と事業をするのを中断するよう北朝鮮にも要請した」と話した。