【噴水台】海の名前
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.10 17:34
この海はかつて「ゲルマン海(German Sea)」と呼ばれた。 ギリシャの天文学者プトレマイオスが「地理学」で名づけた。 しかし英国にとっては「東海」であり、ノルウェーとスウェーデンにとっては「南海」だ。 デンマークは今でも「西海」を併記している。 油田と魚族資源で有名な「北海」のことだ。
最初は名前もなかった。 ローマの歴史家タキトゥスが『ゲルマニア』で「ライン川は北に流れる」と書いただけだ。 これにプトレマイオスが「ゲルマン」という名前をつけた。 中世には国に囲まれた海という意味で「中海」とも呼んだ。 そして海上貿易を掌握したオランダ人が「北海(Noord Zee)」と海図に表記して定着したという説が有力だ。 中世ドイツの「ハンザ同盟」が制作した地図がヨーロッパに広がって一般化したともいわれる。 名前も「慣習」に影響されるのか。
中国の南端に「北海」という港都市がある。 韓半島の南側には南海(ナムヘ)市があるが、中国が北海市とは。 国際水路機関(IHO)の公式名称は「トンキン湾」だが、ベトナムも中国もこの海を「北部湾」と呼ぶ。 「トンキン」はハノイの過去の名前「東京」をフランス語で表記したものだ。 ベトナムが北部湾と呼ぶのは理解できるが、中国はなぜか。 これも「慣習」か。