【社説】拉致の恨が少しでも癒されれば…
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.04 15:30
韓国戦争(1950-53)が私たちの社会に残した傷は非常に多い。 その中でも今まで多くの人々の心に引っかかっているのが離散家族の問題だ。 離散家族のうち戦争中に越南した人の場合、ごく一部ではあるが時々開かれる南北離散家族対面行事で再会の喜びを交わすことができる。 しかしこういう場面を見てもっと胸が張り裂ける思いになる人たちも、私たちの社会にはまだ多い。 まさに戦時中または戦後に北に拉致された人たちの家族だ。 戦後の拉致被害者に対しては政府レベルで補償の努力があり、実現はしていないが北側に送還要求も提起し、多少の慰めにはなる。
ここからも排除された人たちが、戦時中の拉致被害者の家族だ。 しかしこの人たちにも癒される道が初めて開かれた。 金滉植(キム・ファンシク)総理の主宰で2日に開いた「6・25戦争拉北真相究明委員会」で初めて戦時拉致被害者と認められた55人の家族だ。 戦時拉致被害者は計10万人余りと推定される。 これを考えると55人はあまりにも少ない。 しかし休戦から58年目に初めて認定されたという点でその意味は小さくない。