北朝鮮は今年に入り、市場で取引されている韓国製品の取り締まりを強化している。 衣類などのラベルを一つひとつ確認し、「Ｍａｄｅ　ｉｎ　Ｋｏｒｅａ」が見えれば無条件に押収する。 もちろん販売者も入手の経緯などについて厳しく調査を受ける。

こうした中、北朝鮮官営朝鮮中央テレビが放送したドラマに韓国がオーナーシップを持つグローバルブランド製品が登場し、注目されている。 先月１９日から放送された５０分間の「わが女子サッカーチーム」という５部作ドラマでだ。 ０６年に国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）が主管する２０歳以下（Ｕ－２０）女子ワールドカップ（Ｗ杯）で優勝した北朝鮮女子サッカー代表を素材とし、サッカーチームの構成、練習、優勝トロフィーを手にするまでの過程を描いている。

このドラマに登場する監督とサッカー選手が着用したユニホームは韓国のグローバルブランドの「ＦＩＬＡ」製品。 胸の左側には北朝鮮国旗が、右側にはＦＩＬＡのマークが入っている。 ソックスも同社の製品だ。 ０６年に北朝鮮女子サッカー代表が優勝した当時、スポンサーはデンマークの「ヒュンメル（Ｈｕｍｍｅｌ）」だった。 ＦＩＬＡは１９９９年から２００４年まで北朝鮮国家代表チームを後援した。 当時着た代表チームのユニホームでなかったにもかかわらず、韓国のグローバルブランドユニホームを俳優に着せてドラマを撮影したのだ。

ＦＩＬＡコリアのオ・ボンギュン広報代表は「北朝鮮は外国と違って試合が終わればユニホームを国が回収して保管し、これを後輩が譲り受けて着るという方法で、ユニホーム、装備ともに国がすべて管理する」とし「おそらく以前に国家代表が着たものを保管倉庫から取り出してドラマの主人公たちに着せたのではないかと考えられる」と話した。

ＦＩＬＡは０７年にＦＩＬＡコリアに買収された。 最近はタイトリストを生産する世界的なゴルフ用品会社アクシネットもＦＩＬＡコリアに買収された。 韓国の代表的なグローバルスポーツブランドということだ。