「学費稼ぐ」苦学生がアルバイト中に悲劇の事故死
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.07.04 08:51
「2学期の授業料は自分の力で用意すると、月給がいちばん多い冷凍機点検の仕事をしていたが…」
3日に一山(イルサン)東国(トングク)大学病院の葬儀場で会ったキムさん(52)はショックで話を続けることができなかった。2日明け方に京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)のイーマート炭ヒョン店地下1階の機械室で、ターボ冷凍機の点検作業をしていた作業員4人が事故で死亡した。死亡者名簿の中にキムさんの長男のファン・スンウォンさん(22)の名前が含まれていた。最も若い歳だった。
キムさんは、「優しいだけの息子で、心配させたことのない息子でした」と話した。2004年に夫が事業で不渡りを出し一家はバラバラにまった。あちこちさまよいファンさんは学校をまともに終えることができなかった。塾にも一度も通わなかったが、独学で勉強し高入・大入検定考試に合格した。2009年にソウル市立大学経済学部に入学した。1学年1学期を終え機動警察に入隊したファンさんが除隊したのは5月だった。そして2日後にアルバイトを始めた。月給150万ウォンをもらえる冷凍機のメンテナンスだった。事業失敗による借金問題を解決できない父親は家族と遠く離れて暮らさなければならなかった。母親のキムさんが工場や食堂などで働いて稼ぐ100万ウォンが家庭の唯一の収入だった。こうした母親の負担を減らすためにファンさんが「授業料は自分が稼ぐ」としたことだった。