【時視各角】菅直人を短命首相にしたもの(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.06.07 17:41
中空構造を政治制度にそのまま反映したのが1889年の明治憲法だ。 当時、首相は他の閣僚と同級だった。 閣僚罷免権もなかった。 閣議決定は全員一致制だったため、首相は意見統一を誘導する役割をしなければならなかった。 侵略戦争を起こした国の支配構造とは理解しがたいが50年以上も続いた。 天皇の存在だけでは説明できない。
もちろん今の新憲法は違う。 制度上では中空構造が消えた。 首相は内閣の代表者として閣僚任命権と罷免権、衆議院解散権を持つ。 大統領的首相だ。 しかし現実政治には依然として中空構造が残っている。 複数の派閥に分散した権力が中心権力の形成を阻む。 首相になっても主要懸案は党内の有力派閥の合意で決定したりする。 どんなことでも水面下調整や事前協議(根回し)を経て動くのが日本の現実だ。 日本専門家のジェラルド・カーティス米コロンビア大教授はこれを「非公式的調整メカニズム」と表現した。 支持率とは関係がない。 80%を超える支持率を背に執権した細川護煕元首相も強力なリーダーシップを見せることができなかった。