【社説】江沢民と会った金正日がすべきこと
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.05.25 10:51
中国訪問5日目の北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長はあたかも中国全域を遊覧するかのようにしている。20日明け方に豆満江(トゥマンガン)を渡り黒竜江省牧丹江を訪れた金正日は、金日成(キム・イルソン)前主席ゆかりの地を回りすぐに出発、列車で夜を過ごしながら長春に移動した。ここで中国2位の自動車メーカー一汽を訪問した後、また列車で30時間近く2000キロメートル余りを走り江蘇省揚州に到着した。
江沢民前中国国家主席の故郷であり、金日成が1991年に江沢民とともに訪問した所だ。ここで2泊して訪問したところはショッピングセンターと太陽光発電設備工場の2カ所だけだった。揚州訪問の最大の目的は江沢民に会うことだった。今後どの地域をどれだけ回るかは様子を見なければならないが、この日までは中国訪問の目的が確実に何だとは規定しにくい歩みだ。
温家宝中国首相は李明博(イ・ミョンバク)大統領に、「中国の発展状況を理解し、これを自分たちの発展に活用するための機会を与えようとする目的で招請した」と説明した。しかし実際に5日間の日程のうち2泊した揚州では江沢民との会合が主目的とみられる。このために金正日の訪中主目的が経済視察ではなく金正恩(キム・ジョンウン)への3代後継世襲に対する中国側の支持を確かめるためのものという観測が出ている。27歳の若者に権力を世襲することをめぐり中国指導部が適切でないと思っていることを感知し、これをなだめるために江沢民の支持を要請したということだ。金日成はもちろん自身とも親密な関係の江沢民が上海幇の座長として中国政界に強大な影響力を行使していることを考慮した身の振り方だ。