【社説】対北朝鮮食糧支援、見直す時期が来た
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.05.18 11:12
訪韓中の米国のボズワース北朝鮮担当特別代表は17日、対北朝鮮食糧支援問題について「韓米両国は共通の見解を持っている」と強調した。この発言は今のところ対北朝鮮食糧支援に反対する韓国の立場を米国が支持するという意味と解釈されている。米国が韓米協調を損ねてまで食糧支援をしないという立場であるからだ。
しかし米政府内外では対北朝鮮食糧支援が必要だという声が強まりつつある。食糧難を訴える北朝鮮をひたすら放置してはいけないという主張だ。人道的な理由とともに政治的な判断も背景になっている。このため米政府の食糧調査団が近く北朝鮮を訪問する予定だ。調査団が戻れば対北朝鮮食糧支援に対する米政府の立場がさらに明確になると予想される。その結果に基づいて韓国政府も対北朝鮮食糧支援問題に対する立場を調整する必要がある。
今までの政府の立場ははっきりしている。天安(チョンアン)艦・延坪島(ヨンピョンド)事件に対する謝罪および進展した非核化措置なしに、北朝鮮に対して大規模な食糧支援はできないということだ。これをめぐり国内では賛否両論がある。北朝鮮の対南攻撃行為に対する怒りが続いている状況で、世論は概して政府の立場を支持している。しかし私たちは余るコメを処理できず困っている一方、飢えに苦しむ北朝鮮同胞を助けないのは間違っているという世論も少なくない。北朝鮮の食糧事情が確認されれば、食糧支援の必要性がさらに強まる可能性がある。