【コラム】現代自動車が定価販売制を導入した内部事情
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.05.16 11:01
このところ現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車の国内販売を担当する国内営業本部がおかしい。新車を全国どこでも同じ価格で販売するという定価販売制を持ち出したためだ。消費者の被害を防ぎサービスの質を高めるためだという。Aという消費者は「ソナタ」を100万ウォン安く買い、Bという消費者は50万ウォン安く買えばBの不満が大きくなるというのが国内営業本部の見解だ。そこで全国どこでも同じ価格で売ってこそ消費者の満足が大きくなるという論理だ。
だが、内部事情はちょっと違う。現代・起亜自動車から月給をもらう直営営業社員(労組員)より、基本給がなく販売手当てで暮らす代理店営業社員の手当てが少し多い。手当ては累進制のように増加する。そのため代理店営業社員は1台でも多く売るため自分の手当てから数十万ウォンずつ割引してくれる。当然月間平均販売数で代理店側が多いのが現実だ。そして本社営業社員の不満が大きくなり、国内営業本部が持ち出したのが定価販売制だ。消費者の立場から見れば直営と代理店営業社員間の争いにより、これまで数十万ウォン安く車を買えた恩恵がなくなっただけだ。