【社説】KTX時代に「統一号」社長とは
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.03.01 12:58
許准栄(ホ・ジュンヨン)コレイル(韓国鉄道公社)社長が「事故だなんて…人がけがでもしましたか」と反問した。2月25日に京畿道華城(キョンギド・ファソン)で発生したKTX列車の熱感知装置事故と関連し、メディアに見せた反応だ。許社長は「異常信号がついたから点検し、また出発した。あくまでも小さな故障…」と、何ともないように話した。途中で止まった列車の中で43分間も不安を感じていた乗客のことは頭にないようだ。波紋が広がると、「言葉がきちんと伝わらなかった」と釈明したが、あまりにも安易な状況判断という批判は免れない。
国民は今、列車に不信感を抱いている。2月の1カ月間、KTX列車の事故だけで4回。大事故につながるところだった脱線(11日)をはじめ、バッテリーの故障(6日)、熱感知センサーの誤作動(25日)、機関の故障(26日)など類型もさまざまだ。KTXだけではない。京仁(キョンイン)線・京義(キョンウィ)線・京春(キョンチュン)線でも事故が相次いだ。定時性を生命とする列車で遅延と延着が日常的に起きている。過去のビドゥルギ(鳩)号や統一(トンイル)号の時代は、列車が延着したり途中で止まっても性能や技術力の面で了解された。今は時速300キロ台を走る高速列車時代だ。日本の新幹線、フランスのTGV、ドイツのICEはわずか10秒の延着でも「事故」と規定するという。人が負傷し列車が倒れる惨事だけが事故ではない。