【社説】KTX事故、転禍為福の姿勢が必要
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.26 10:10
KTXは最高時速305キロで運行する。一度に900人余りを乗せてソウル-釜山(プサン)423.8キロ区間を2時間18分で走破する。速くて便利である分、危険性も比例する。些細なミスや欠陥でも脱線や衝突など大きな災難を招くおそれがある。その暗い可能性の端的な例が、11日に光明(クァンミョン)駅付近のトンネルで発生したKTX列車脱線事故だった。
光明駅事故の衝撃からまだ抜け出さないうちに、KTXの事故がまた発生した。昨日午前、KTX列車が京畿道華城市梅松面(キョンギド・ファソンシ・メソンミョン)付近で40分間ほど止まった。幸い、大きな事故はなかった。コレイル(韓国鉄道公社)は事故列車の自動化された熱感知装置センサーが作動したため停止したと釈明した。熱感知装置がなぜ作動したのかなど正確な原因は不明だ。コレイルは光明駅事故の時、ナット一つのために発生したと発表した後、各種疑問を伏せてしまった。今回も「単純な誤作動」として済まそうという印象を与えている。しかし不安定なシステムから生じる相次ぐ事故に市民は不安だ。1998年に乗客101人の死者を出したドイツ高速列車ICEの脱線事故は、車輪を固定するリング一つが破損したのが原因だった。その間、外国で発生した高速列車の惨事は、きちんと点検さえしていれば防げた人災がほとんどだった。