北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）国防委員長の二男・金正哲（キム・ジョンチョル、３０）が最近、シンガポールを訪問したことが１５日、確認された。

ＫＢＳ（韓国放送公社）はこの日、「金正哲がシンガポールを訪問し、１４日に行われた英国のポップ歌手エリック・クランプトンの公演を極秘観覧した」と伝え、公演会場で撮影した映像を公開した。

昨年、北朝鮮の後継者が公式化されて以来、金正哲の姿が公開されたのは今回が初めて。 金正哲は０６年、クラプトン公演を見るためドイツを訪問したが、当時、日本メディアがこれを報じた。

金正哲は黒いＴシャツ姿でシンガポールの室内スタジアムに姿を現した。 カメラが向けられると、警護員と推定される約２０人の男性が金正哲を囲み、「なぜ撮るのだ、向こうに行け」と言いながら手でカメラのレンズをふさいだ。 こうした騒ぎの後、金正哲は黒のサングラスをかけて公演会場に入場し、公演会場では隣に座った女性と笑いながら話す姿も見られた。

韓国当局は、クラプトンのファンの金正哲が公演を見るためにシンガポールを訪れたと分析している。 内部告発サイト「ウィキリークス」が最近公開した米国務省の外交公電によると、金正哲は０７年、クランプトンの平壌（ピョンヤン）公演も推進したという。

当局は金正哲のシンガポール外遊時点に注目している。 金正日の誕生日の２日前にシンガポールを訪れた点を意外と見ているからだ。 このため、金正哲が後継レースから脱落した後、国内統治構図から完全に排除されたのではないかという観測が出ている。

金正哲は０４年に死亡した高英姫（コ・ヨンヒ）の長男であり、現在後継者授業中の金正恩（キム・ジョンウン）の実兄。 １９９０年代初め金正恩とともにスイス・ベルン国際学校に一緒に留学した。 金正恩とは仲がよく、後継授業でも支援をしていると伝えられている。

非常状況のような後継体制構築過程でエリート層が外遊したことに関し、一部では「後継体制が安定化段階に入った」という見方も出ている。


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